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熱海殺人事件 モンテカルロ・イリュージョン

梅雨が明けて以来初めての、夏らしいお天気。

日差しは強く、緑の葉っぱは日に輝く。風もそよそよ吹いて、木々の葉を揺らしている。

しかし、暑い。こんな午後は外に出ることもできず、テレビ番組を見ていたら先日他界したつかこうへい特集をやるというので見た。

つかこうへいは気にはなっている作家だったが、演劇自体があまり好きでないため、見る機会がなかった。ずいぶん人気を博した作家だったらしい。

ストーリーは、演技者があまりに早口のためにほとんど理解できなかったが、久しぶりに質の高い演技を見て満足だった。渡辺寛(たぶん)ほか、ほとんど知らない人が3人出ていた。女の人も1人混じっていたが、その人は別役の「病気」という演劇に確か出ていた人だった。

主役の人の演技もよかったが、脇役の3人がすばらしく完成度の高い演技を見せていた。それにすっかり魅せられて、よくわからないままに最後まで見た。最後に登場者が舞台で挨拶する場面もとても良かった。ちゃんと真の意味の芸人として挨拶していたからだ。

演劇の何が我慢ならないかといって、演技する人の自己満足が思い切り前面に出ているのをよく見かけるからだ。自分に陶酔している人を見せられるほどあほらしいことはない。そういうことが今日はなかった。職人的な、また謙虚な感じを受けた。

ストーリーがわからなくてもここまで満足感が得られる作品も、少ない。結構好きだった。