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考える: 総理交代で へこむ

また総理大臣が交代した。

選挙が、支持率が、という声ばかりだ。政府は国民を映す鏡だ、とどこかに書いてあったのを思い出す。今も国民の混乱をそのまま政治が映し出している。政府が国民を混乱させた、という意見がもっぱらだが、政府が右往左往するのは国民の、事あるごとに大きくぶれる支持率を気にしてのことだ。支持率というのはなかなか解釈が難しいところがあると思う。信念を持って政策の実行に没頭してほしいが、実際はそうならない。

支持率低下の大きな要因となった政治と金の問題にしても、今回の問題は、従来の自民党政権時代の賄賂性のある問題とは一線を画すものだと思う。

普天間の取り扱いはまずかったが、安保条約がある以上、鳩山首相でなくても今回の結論以外に選択肢はなかった。

たしかに問題はあったものの、民主党政権になってから着々と進められている、これまでには想像できなかったような改良もたくさんある。それらを冷静に考えに入れれば、こうまで支持率が落ちるほどのことはなかったはずだ。

半世紀以上も続いた一党独裁政治に、有権者はNOを突きつけたのではなかったか。それなら、50年かかってすっかり歪曲された政治を、半年と少しで改善できなかったからといって、性急に拒否を示すのはあまりに短兵急ではないか。

政治家を育て、政治を創るのは私たち有権者である。もっと本質についてよく考え、目先の動きばかりに思考を奪われないようにしなければ、と思う。
by cahiersauvage | 2010-06-02 19:45 | 考える