人気ブログランキング | 話題のタグを見る

シュタイナーその2: 本は淡々と読むべし

子どもの創造力を邪魔しないためというのがその目的だ。なるほどと思う。演出をすればするほどイメージはその演出の範囲に限定される。かねがね、物語をアニメーションにすることに懸念を感じていた。例えば「ハイジ」はもともと字で書かれた物語であり、わたしは子どもの頃に夢中になって読んで、おじいさんの住む山や、屋根裏部屋のハイジの部屋、山羊の乳を搾って飲む光景、それからとりもなおさずハイジ自身も、わたしだけのハイジが存在した。ところがあのようにアニメーションになってしまえば、それを見た子どもの「ハイジ」はすべてがアニメーションに描かれる漫画のハイジになってしまう。これほどつまらないことはない。物語は自分の想像力を思う存分発揮できるところにいいところがあるのに。その結果一人一人にそれぞれのハイジが存在することになる。何でも画一的なものはつまらない。

想像力を含め、子どもの考える力、作り出す力は小さければ小さいほど無限であり、これを限定するようなものは回避したいと思う。
by cahiersauvage | 2011-02-17 08:49 | 本の紹介